2009年2月27日金曜日

Pelikan M405 M

Shenさんは飛びついてしまいました!

「廃盤になった綺麗な万年筆が欲しい!」


ペリカンのスーベレーンにはシルバートリムはM405M805がありますが、今年のカタログからダークブルーが落ちる!との噂を聞いたのは春頃でしょうか?(定かではありませんが…)以前から「いつかはこの綺麗なダークブルー軸は1本欲しいな〜」と想っていたShenさん!しかしShenさんが聞いた時にはすでに各お店の店頭在庫やメーカー在庫は底を尽きかけていたようです…その話を聞いて急いで、東京は大井町の「フルハルター」の森山さんにダークブルー軸のM405をお願いしたトコロ「青縞と黒しかありませんよ!」との連絡を受けました!そこで断腸の思いでダークブルー軸を諦めて(って無いものをお願いしても仕方ないですし…)青軸をお願いした経緯があります!それがこのブログの初めの頃紹介したM405青軸なのです!




そしてそんなことも過去の話となっていた頃のある日、大阪のヨドバシカメラでのワンシーンです……




その時はMacの関連商品でも買おうかと思い、しかし心斎橋のアップルストアまで行くのはちょっと億劫だったので、「ヨドバシカメラでちょっと冷やかしてからかえるか〜」なんて軽い気持ちで訪れたのです!Macコーナーを一回り見て「これ!」ってモノもなく、さあ帰るかって思ったのですが、「待てよ?2階にブランドコーナーあったよな?ちょっと万年筆見てこうかな!こういう店ってどんな品揃えなんでしょうね〜」などと思い立ったのでした!




「ふーん…こんな感じの品揃えなのね〜やっぱりネームバリューのある商品の品揃えなんやな〜……あっ!!!」 と視線の留まった先にはペリカンのM405ダークブルー軸が在るではありませんか!!以前の悔しかった想い出が鮮明に蘇ってきました!しかも2本も在るじゃないですか!ペン先は2本ともM!これが違っていたらヤバかった!Shenさんは2本とも確保していたかも知れません(汗)!それほど「これは確保!」って頭の中で回転灯が回っていました!




「すんませ〜〜ん!試筆したいんですけど!」と、手を上げて店員さんを呼び止めます!そして、その店員さんがラミーのブルーブラックを準備している間、外観チェックです!どっちがいいかな?目を皿のようにして、じっくりと観察です!そして「すんません!両方出してもらえます?」(おいおい!)




書き味は互角!しかし、これはこの後Pen and message.にて調整をしてもらえば良いから素性の良さそうな方を……ああ、どっちも良く見える(汗)!どちらの方が何が決め手になったかは覚えてませんけど、とりあえず「こっち!」と決めました!後は包装してもらって持ち帰るだけです……「こちらの方でお会計お願いします!」





しかしそこで初めて気がつきました!ん?ちょっと店員さん、万年筆の扱いギコチナクナイ……?「商品の方準備しますので少々お待ち下さい!」ってカウンターの向こう側へ……そこでその店員さんがどんな行為をしたか……それは絶対万年筆なんて使った事のないであろう人の扱い方でした……




「ああ!そんなにペン先強く摘まんといて!」
「ああ!!そんなにキャップをきつく閉めないで!」
「ああ!!!どんだけペンを振れば気が済むの!」




ああ!思い出すだけでもオソロシイ!しかし、よくぞ五体満足で我が手元に来てくれました!Shenさんは冷や汗をたっぷりかきましたぞ(汗汗汗)!


おわり!

2009年2月25日水曜日

Pelikan M1000 B その2

Shenさんはついに辿り着いてしまいました!

「いつかは欲しい!と思える万年筆を手に入れてしまった!」


その時のShenさんのエウロペに対する評価はあまり高くなく(だったら何故に買ったのか?)それなら大事に使って下さる方の元に嫁いで行った方 がシアワセではないか?そして今書かせて頂いたこのペリカンのM1000はやはり良い!と再認識してしまったからなんです!しかし今考えると、なんか思い つきでトンデモない事言ってしまったのだなあ、と思います!某Y女史も驚いた様子で「え!」と次の句がつげないようでした(そりゃそうだ!)



しかし、やはり某Y女史は只者ではありません!「ホントに?ホントに交換してもらえるんですか?じゃあ、このM1000持って帰られます?」なんと言う、決断力と切り替えの早さ!「いや、ちょっと待って下さい!まだエウロペ見てないでしょ?マーブル模様も個体によって違うし、見てもらって気に入ったらで良いですよ!」とShenさん!Shenさんから申し出たのに主導権はもはや某Y女史の手に(笑)!



その後細かい事を某Y女史と共に決めて……そこでハタ!と気がついたのです!ここは……吉宗さんの目の前じゃないですか!その当時は委託販売を始められた頃で、その上商品の棚にはM1000もあればエウロペもあるのです!もしShenさんと某Y女史の等価交換が成立しなければ、各々がM1000とエウロペを買って行く事は時間の問題だったでしょう!これは営業妨害では……




「ごめんなさい!!!!!!勝手にこんな話して………スンマセン!!!!」とShenさんはひたすら恐縮してしました!怒られても不機嫌に文句言われても仕方のない事をしてしまっているのですから……しかし、吉宗さんは「良かったじゃないですか。ええですよ!」と常と変わらない笑顔で仰って下さいました。




そんな事があってからShenさんはPen and message.がますます好きになりました!そして某Y女史と共に吉宗さんにはお世話になりっぱなしです(笑)!ペリカンM1000にまつわるお話でした!



おわり!

2009年2月23日月曜日

Pelikan M1000 B その1

Shenさんはついに辿り着いてしまいました!

「いつかは欲しい!と思える万年筆を手に入れてしまった!」


それはある日の事でした……いつものようにShenさんは、みずうみのほとりから2時間かけて元町のPen and message.で気心の知れた常連さんを相手に万年筆談義に花を咲かせていました!その時は3〜4人のお客さんが大テーブルと吉宗さんの前のイスに陣取っていたのだと記憶しております!




その中にShenさんの万年筆人生に大きな影響を受ける事になる、某Y女史がいらっしゃったのです!某Y女史は小柄で清楚な感じのお嬢さんなのですが、万年筆に対するコダワリはかなりのモノ!何度かお店では顔をお見かけしていたのですが、内気なShenさんは話しかける事が出来ませんでした……



たまたま吉宗さんの前のイスに隣同士で座ると言う僥倖を得ました!その時も某Y女史は何本かの万年筆を持ってこられていて、2人で愉しく話す事が出来ました。その会話の中で「一番欲しい万年筆はなに?」って話題になった時……




「アウロラのアジア持ってるんですけどね〜あのグレーのマーブル模様のアウロラのエウロペが欲しいですわ!」と、某Y女史!「やっぱり、いつかペリカンのM1000欲しいなーって思ってるんですよ!」とShenさん!




「じゃあ書いてみます?」と、某Y女史の鞄の中から新たなペンケースが出てきて、その中にShenさん憧れのM1000が!さっそく書かせてもらう事に!おお!これはやはり柔らかい!現行の商品の中で、「柔らかい万年筆」と言ったら必ず筆頭に名前が挙がるペリカンM1000!軸は思ったよりもホールド感が良く、やたらデカク感じたペン先も書き出すとその存在感は薄れ、ただ書く事のみに集中出来ます!やはり良いな〜




「もし良かったら、エウロペと交換しませんか?」



つづく!

2009年2月21日土曜日

パイロット カスタム74 ミュージック

Shenさんは何かと理由を付けて買ってしまうのです……

「何か記念になるような万年筆が欲しい!」


この1本は去年の10月くらいだったかな?元町のナガサワ文具センターで、パイロットのペンクリが行われた時に初ペンクリを記念して買ったものです!しばらく前から特殊ペン先に興味があってこのミュージックにしました!なかなか面白い線が書けるのでmemoや落書きに大活躍してます!





Pen and message.で常連さんの会話の中に「ヒロサワ」さんとか「ナガハラ」さんといった名前を良く聞く事がありました。「ヒロサワ」さんはパイロットの職人さん、「ナガハラ」さんはセーラーの職人さんでペンクリの時は必ずいらっしゃるベテラン職人さんとの事!その時、Shenさんはペンクリなるイベントに参加したと事が無かったのですが、手持ちの万年筆は(国産に限って言うなら)ほぼパイロット一色なので、これは一度「ヒロサワ」さんのペンクリを受けてみたいものだ!と漠然と思っていました!





三宮のナガサワ文具センターにてパイロットのペンクリがあるとの情報は確かメルマガで知ったのだと記憶しています!時間的にも余裕があったので「よっしゃ!ちょっと行ってこか〜」て事で、みずうみのほとりから電車に揺られること2時間!無事に三宮に到着!それから徒歩で10分程度お店に到着です!




そして係りの人に「ペンクリお願いしたいのですが!」と言うと「こちらの用紙に必要事項を記入して下さ〜い!」と言われてさっそく記入!申し込みが終わると「ちょっと何人かのお客さんお待ちですので、しばらく店内を見て回ってて下さい!」との事!ショーケースの中のパイロット90周年やナミキの蒔絵万年筆をジッとかぶりつきで見ながら待っていると「どうぞこちらに!」とご案内がかかりました!




ペンクリは2人体制でやっておられて、どうやらShenさんは「ヒロサワ」さんに見てもらえるようでした!ところがShenさんの前のお客さんはペリカンM1000を持ってこられてて「え!パイロットの万年筆でなくていいの?」(ホントのところこれってアリなんでしょうか?どうなんでしょうね〜)トコロが、そのM1000はどうにも直らないらしく、メーカー修理と相成ったようです!しかし「ヒロサワ」さんは「どうもすみませんでした!」って何回も頭を下げて謝っておられたのです!他社の万年筆なのにそこまで一生懸命やっておられるんだな〜とその姿勢に感動して「こんな人から万年筆を買いたい!」と猛烈に思ってしまいました……





「さてお待たせしました!今回はっと……書き味が引っかかるって事ですか?」とカルテを見ながら「ヒロサワ」さん!一見好々爺って印象の職人さんです(失礼)!Shenさんはパイロットカスタム845のBを見てもらう事になっていたのです!これはまだ未調整で書き続ければ良くなると思っていたのですが、一向に改善されないので今回調整をお願いしたのでした!そんなような事を「ヒロサワ」さんに伝えると「パイロットのイリジウムは非常に硬いので、どんなに頑張って書いても自分の書き癖には中々ならないよ!それよりちゃんと調整してもらった方が断然いい!」てな事を仰っていました!なるほど!そうなんか〜〜!




ペーパーの上でペン先をスリスリされる事数分!「はい!ちょっと書いてみて下さい!」と手渡された845、インクを付けて書いてみると……なんと!アッと言う間に良い書き味になったではありませんか!さすが職人さんはスゴイ!



2009年2月19日木曜日

GEHA 736 F

Shenさんはついに足を踏み入れてしまいました!

「マイナーブランドの万年筆が欲しい!」


Shenさんは万年筆の限定品にはかなり弱いのですが、もっと弱いものがあります!それは「旧いモノ」!所謂「vintage」「antique」と言ったものです!10年ほど前にはロレックスの旧いモノ(バブルバックやプリンス、オイスターなど)を集めていました!懐かしいな〜




vintage万年筆は総じて「やわらかい」と表現出来るのではないでしょうか?それは書き味のことだけではなくて、全体のフォルム、細部の丁寧な仕上げや、色合い、見た目、手触 り、肌触りが、総てを引っ括めて「やわらかい」なんですよね〜




特に今回購入した、この「GEHA」はドイツ北部の工業都市ハノーバーで1918年にハルトマン兄弟によって設立された会社のものです!1950年代から万年筆の製造を始め小学生用のシュールフュラーと呼ばれる万年筆の製造にいち早く着手した事でも知られています。また同社のリザーブタンクシステムは特筆すべき機構で、もしインクが切れてもペン芯裏の突起を押し下げる事によって首軸にある予備インクが補充され、数百字分の字を書く事が出来るのです!この後ハノーバーの同じ通りにあるペリカンに吸収されるまでこの機構は続いていく事になるのです!




スリムなグリーンの軸にちょっと豪華なロールドゴールドのキャップ!14Kのペン先はいっさいの装飾を省いたシンプルなもの!インク窓はモンブランなどに見られる格子窓を採用してあり視認性はバッチリ!書き味はこの扁平なペン先のおかげかシナシナと縦にしなる柔らかい書き味!インクは軸色に合わせてモンブランのレーシンググリーンを入れています!総てにおいてShenさんのツボにハマってます!



まだまだドイツにはマイナーブランドが沢山あります!以前紹介したSOENNECKEN、今回のGEHA、そしてMATADOR、REFORM、LXSOR……なかなかお目にかかれないものも沢山あると思いますので長い間楽しめそうです(笑)!


※ちなみに「vintage」には「年代物の製品、またはその年式、型」とあり、また「antique」には「古美術/骨董品」と言った意味があります。万年筆の場合にはやはり「vintage」の方が正しいのではないかと思います!

2009年2月17日火曜日

Mont Blanc 22 M

Shenさんは頑張ってみました!

「モンブランの60年代の代表的な万年筆が欲しい!」



モンブランの万年筆でこれ!と言えるのはなんなんでしょう?149?146?確かに素晴しいと思いますが、その時代によって求められるモノは違っているはずですから「これが1番!」とは言えないのが本当のトコロだと思います!しかしその中でもやはり「2桁シリーズ」は外す事が出来ない1960年代のモンブランの代表する万年筆ではないでしょうか?




2桁シリーズは149や146などよりは、やや細身で直線的なデザインでニブはフードに半分覆われています。このデザインはモンブランが1959年にアルブレヒト・グラーフ・ゲルツ氏に依頼して造型された画期的なデザインでした!ゲルツはBMW 507のデザインをした人だそうです!




2桁シリーズの素材はそれまでのセルロイド成型からプラスチック成型に変更されたそうです!2桁シリーズの優れている点は、シンプ ルな構造にしてあるために故障しにくいのです。修理・分解しやすいのでパーツさえあれば交換してまた使えます。工業製品 としては「単純な構造でかつ修理しやすい」という最も理にかなった設計をされてます!




ウイングニブと呼ばれるそのニブのカタチは、前からみるとスルメイカのようなカタチで横から見るとニブ先端の形状がちょうど茶杓のようなカタチをしています!このニブの形状から2桁シリーズの絶妙な書き味が生まれてくるのです!





今回の22は20番台シリーズですが、このシリーズには22/24/23の3種類の万年筆があります。22と24の違いは単純に大きさの違いです!22は小振りなので女性用、24は男性用と説明されたことがあるそうですが、設計段階から男性用/女性用を区別していたのかは定かではありません!





23は、22のキャップが金キャップになったモデルだそうで……同じサイズの金キャップで72がありますがサイズは同じだが彫られてい る模様がまったく違うらしいです。この23は昭和40年代半ばに日本に入ってきたということがわかっているだけで、詳しいことがわからない謎の万年筆だそうです……






今回は色々と頑張って蘊蓄を調べてみました!つかれた……慣れない事はするもんじゃないですね〜

2009年2月15日日曜日

Pelikan M30 M

Shenさんはかなり変わり者です(笑)!

「モンブラン2桁シリーズじゃない60年代の万年筆が欲しい!」



1960年代を代表する万年筆として必ず筆頭にあげられるモンブランの2桁シリーズ!シンプルで飽きの来ないデザイン、細身の軸のホールド感の良さ!ニブの柔らかな書き味!逸品と呼ばれるにふさわしいシリーズです……が!




「果たして本当にそうなんだろうか?」Shenさんもモンブラン22のブラックを持ってます!(次回にアップ予定!)確かに素晴しい万年筆だと思います!しかし万年筆にハマってからの数少ない筆記本数しかないのに、皆が「良い!」と言ってるものを訳も解らずに有り難がっていないだろうか?本当に自分に合っているのだろうか?権威に盲従していないのだろうか?などと大袈裟に考えてしまいました!(何せアマノジャクな性格なもので……)





そこでまたインターネットであれこれと調べ出しました。便利な時代ですね!ネットの無い時代の万年筆の情報ってどうやって調べられていたのでしょうか?さぞ苦労されたのでしょうね……




ありましたよ!Shenさんの琴線に触れる万年筆が!それがこれ、Pelikan M30です。
ペリカンのモンブラン2桁シリーズの対抗馬的モデルだそうです!トライアングルニブは非常に柔らかでコアなファンも多いらしいです!Shenさんもそのうちの1人かも知れません(笑)!ピストン吸入式でいたずらに尻軸が回転しにくいようにクリック機構がついてます!




さて書き味ですが、ペリカンの独特のペン先の柔らかさはこのモデルにもあるのではないでしょうか?ペリカンM1000程ではないですがペン先が開くタイプですね!一方モンブラン2桁シリーズは縦にしなる柔らかさだとShenさんは思います!




モンブランとペリカン、両社の60年代を代表するシリーズを書き比べてみて、どちらが優れているか?どっちが上?なんてことはShenさんには決められませんがどちらの万年筆にも一長一短があり時代が必要とした機能やデザインを盛り込んだ素晴しい万年筆です!

2009年2月13日金曜日

Pelikan 1931 toledo M その2


Shenさんは一線を超えてしまいました!

「ペリカントレドが欲しい!でも………」


<1931>トレドは、ペリカン限定品original of thier timeシリーズの<1931><1935><1935ホワイトゴールド><1935ブルー>と続いた1連のシリーズの最終限定品で、2003年に世界限定1100本だけ復刻された万年筆でキャップはセルロイド、尻軸はエボナイト、胴軸は23金象眼装飾と言った素晴しいスペックを持つ逸品なのです!





ちょっと待ってよ!Kさん!免許取り立ての初心者に「フェラーリ買って!」って、言ってる様なもんじゃないですか!!!しかもいきなり1○万円オーバーですか!!さすがにその時は即答が出来ずに、しかし「ちょっとだけ考えても良いですか?」とだけ念押ししてふか〜〜く考え込みました!





「この万年筆を買わずに、その金を他の万年筆に回したら最低でも3本、いや4本は買えるな〜でも、こんだけお値打ち感のある1931トレドはそうそう出てこうへんもんな〜しかも困った事に給料日後やで、あともうちょっと回したら……ナントかなってしまうがな〜(涙)ええのか?!ほんまにこんな高いのこうてええのか?他に欲しいモンあるやろ、自分!………ッて、最近買ってるの万年筆だけやん!そしたら……そしたら……どうする??何とかなる………かな……いや!何とかなるやろ!!」←心の声です!





「えーい!ほな置いといて下さい!!!」この一言まで僅か30秒ほど!ゼッタイありえへん!自分の物欲の強さに呆れ返ってしまい「どんな金銭感覚してんねん!」と自分の思考回路が理解不能になってしまいました(笑)!





そして、その日は夕方の仕事を早めに切り上げて新幹線にて新神戸へ!地下鉄乗り継いで元町のお店に18:00前に着きました!その日は週の中日で週末しか出現しないShenさんが現れたのでちょっと驚かれました!その時に店内には数人のお客さんがいらっしゃって、なかなか話を切り出す事が出来ませんでした!しかし、あんまり遅くなると帰りの新幹線がなくなってしまうので、意を決して吉宗さんに「あれお願いします!」と告げました!





大きな黒塗りのケースに収められたトレドがShenさんの前に置かれます!万年筆のケースがこんなに大きいのを見たのはShenさん初めてだったので、思わず「でか!」と叫んでしまいました!そして中から現れたのは精巧な23金象嵌があしらわれた小さな可愛らしい万年筆でした!想像以上の精密さです!普通のトレドも素晴らしい手工芸品ですが精密さではこちらのトレドに軍配は上がるのないでしょうか?


オリジナルの状態で復刻されたトレドですが、ペン先だけは現代風にアレンジされていて硬めのペン先になってます!書き味ですが、インクフローがいいのでサラサラとした書き味を味わえます!高価な万年筆なのであんまり外には持ち歩かないでしょうが、けっこう実用的な書き味かと思いますね〜ホールド感も軸自体は短いですが、キャップを尻軸にさせば、それほど気にもなりません!これは良い買い物をした!んでしょうね……?





軽々と限界を超えてしまった今回のペリカン<1931>トレド!かなりの満足感を味わえる逸品です!そしてこの1本がきっかけとなって万年筆購入の基本金額がアンダー100000円からオーバー100000円になってしまったのは言うまでもありません(笑)!

2009年2月11日水曜日

Pelikan 1931 toledo M その1


Shenさんは一線を超えてしまいました

「ペリカントレドが欲しい!でも………」


万年筆を購入するに当たって一番気を付けねばならない事は「基準の金額を超えない事」ではないか?Shenさんの場合1本の万年筆はアンダー100000円である事が基本原則なのです!不自由の中の自由とでも言いましょうか…自分の欲望に縛りをかける事によって最小のコストで最大のパフォーマンスを!と考えるのはShenさんだけはないはず……でも万年筆に限らず、多少なりとも経験を積み目が肥えてくると「これはいい!」と思うものは、かなり高額なモノになっている事が多々ありますねえ……




今回のこの<1931トレド>はそんな限界を軽々と超えてしまった1本です!




Shenさんは元々M800ベースのM900よりもM400ベースのM700のペリカンが欲しかったのです!バランス的には手の大きいShenさんにはM900の方が良いのですが……しかし現行品のM700はどうも今一つ感性にピンとハマる事が無く、漠然と一世代前とかもうちょっと古いM700が欲しいな〜と思って日々過ごしていたのです。しかしその頃はオークションも指を銜えて見てるだけだったし、そもそもそんな貴重なものは出品されません!ヴィンテージ専門店に電話する勇気もなく、いつもの如くPen and message.さんの委託販売に持ち込まれるモノに期待していたのです!「入ってきてたら連絡ちょうだい!」といつ来るか分からない、未だ見ぬトレドを待っていたのです…うう!





万年筆が人を引き寄せるのか人の想いが万年筆を呼び寄せるのか……その出会いは突然に訪れたのです!





Pen and message.さんにお願いしてから1週間ほどしたある日の午後、スタッフのKさんから電話です!「あのね、トレドの依頼品が入ってきたんですけど…ど うします?」って早!どうするもこうするもありません!お願いしてたんですから「モデルは?いくらなん?ペン先は?」と焦って聞くとKさんは「ペン先はMで、お値 段は1○万円ですけど……でもね!トレドはトレドでも限定品の1931トレドなんですよ〜700系じゃないんですけど、すっごい綺麗!未使用ですよ!」




つづく!

2009年2月9日月曜日

中屋万年筆 ピッコロモデル 碧溜 ペン先「銀次郎」細 その2


Shenさんのお財布の中には…あれ?


「中屋万年筆でもちょっと変わったのが欲しい!」


碧溜の軸は透明な輝きを放っていました!その時Shenさんは「桔梗」を注文して納品を待っていた頃で中屋万年筆に多大な興味を持っていたのです!吉宗さん曰く「昨日か一昨日入ってきてたよね〜?」との事!気になる「値段」はちょっと無理っぽいね〜〜そこで「出してもらってもイイですか?触るだけですよ?買いませんからね?大丈夫ですよね?」とかなり警戒気味なShenさんです!




まず手に取って思ったのは軸の美しさです!上塗りの漆は程よい透明感が出ており下地の碧がキャッブの天冠やねじ切りの部分には現れかけてきてます!そして触り心地はさすが中屋の漆です!良く「手に吸い付く」と言う表現をされますが、シットリとした触感を伝えてきます!そしておもむろにキャップをねじって取ってみると……




あれ?いつもの中屋のペン先じゃない?これはナニ?ペン先には「GINJIRO」の刻印が!さっそく吉宗さんに聞いたトコロ、この中屋を出品した人が昔近鉄か何処かで購入した万年筆に付いてた「GINJIRO」のペン先を移植したんですよ!との事。なるほど!よく分かりました!んで、「GINJIRO」って、何なのさ!


「GINJIRO」はその昔ペン先職人として有名だった「兜木銀次郎」さんの事で、酒井栄助さん、高橋吉太郎さん、土田修一さん、と共に活躍された方の作なんですと!なるほどじっくりとペン先を見てるとクラシカルな雰囲気を感じますね!しかしどんなに有名な方の作品だとしても書いてみないと自分に合うのか分かりません!そこでつけペンで書かせてもらう事にしました。「書くだけですからね?買うかどうかなんて、分かりませんからね?」……





そして書いてみて「なるほど!」と唸ってしまいました!細字はそんなに好きじゃないのですが、この書き味はなんと表現すればいいのでしょうか!硬いとか柔らかいとかじゃないです!紙の上にそっと置くと程よく抑えられたインクフローで、まるで氷の上を軽やかにどこまでも滑って行くような気持ちよさを感じるのです!それはピッコロの軸の短さとペン先とのバランスにも関係しているような気がします!






しばらく書いてると離せなくなってしまっていました!「こりゃヤバい!このままやと買ってしまうよ〜でも大丈夫!委託品は現金でないとアカンし今日は財布の中にはお金入れてないし〜………ん!」そうです!Shenさんはこの日は旅行の下見に来ていたのでいつも以上にお金を財布に入れてきていたのをそこで思い出してしまったのです!ここで勝負あり(笑)!






しかし「良い万年筆との出会いはやはり運命なのだ!」と痛感したShenさんでした!

2009年2月7日土曜日

中屋万年筆 ピッコロモデル 碧溜 ペン先「銀次郎」細 その1

Shenさんのお財布の中には…あれ?

「中屋万年筆でもちょっと変わったのが欲しい!」



この中屋万年筆に出会ったのは確か2008年の6月くらいだったかな〜神戸元町のPen and message.さんの委託販売コーナーのケースの隅っこにヒッソリといてたのを思い出します!その時は旅行の前準備で三宮を訪れていてついでに寄ったのです!でも内情はPen and message.さんに行く為に旅行先を三宮にして、そして前準備と称して訪問したのです(笑)!(でも、ちゃんと吉宗さんには三宮の美味しいお店を教えて頂きました!ありがとうございました!)




Pen and message.さんの委託販売コーナーは数多くの色んな万年筆が所狭しと並んでいて眺めているだけで楽しいです!しかし怖いのは眺めているだけでは済まなくなってしまう所なんです!




それは「価格」なんです〜値段は所有者が決める為に「ありえへん!」って値段が付いてる時が往々にしてあります!以前から気になっていたペンがお得な価格で並んでいたりするともういけません!周りのお客さんが「いいよね〜これ」とか「この値段やったら買いでしょ?」とか「もう逢えへんかもしれへんな〜」とかアオって、いや、親身になって相談に乗ってきてくれる訳です!





そして「書いてみます?」の一言で万年筆の極楽浄土に堕ちて行く訳ですね〜(笑)Shenさんはこの委託販売コーナーでどれだけ堕ちた事か……(スタッフのKさん曰く、Shenさんが一番お買い上げが多いそうです……)他人の買い物は自分のフトコロを痛める事なく買い物の快感だけ味わえる麻薬の様なものですよね〜




そして購入すると吉宗さんにペン先を調整をしてもらえます!これも有り難い話です!欲しい万年筆がお得な価格で手に入り、その上書き味まで自分の好みに合わせてもらえるんですから皆さんも1度委託販売のケースを覗いてみて下さい!




しかし「堕ちて」しまわれても責任は持てませんよ(笑)!



つづく!

2009年2月5日木曜日

Pelikan 140 ST

Shenさんは見直しました!

「細字で早く書いてもインクの切れない柔らかい万年筆が欲しい!」



このところパイロットの紹介が続いたのでちょっとお口直しにペリカンをご紹介!Shenさんが初めて買ったペリカンの万年筆はM805の青軸でした!(ちょうど1年前に鞄ごと無くしてしまったのですが…)それからペリカンの万年筆も色々と購入しました!主に400系が多かったように思います!Shenさんは1000系、800系、400系、300系は所有しているのですが600系は1本も持ってません!何故ならキャップがしっかり尻軸に差さらず、グラグラしてすぐに抜けてくるので非常に苦手なんです!以前は600系の限定シリーズ「ピカデリーサーカス」を持っていたのですがPen and message.さんの依託品コーナーで大事にして下さる方の所に嫁入りしました!




話がかなり脱線しましたね!そう、この万年筆ですね!140シリーズのごくごく普通の黒軸です(案外ペリカンは色軸が多いので純粋な黒軸はあまり見かけませんが!)が、ペン先が普通とは違います!「ST」ニブとあります。「スタブ」ではありません!「ステノグラフ」なのです!この「ステノグラフ」は速記用のニブで細くて柔らかいのにインクが切れる事なく超高速筆記が出来るスグレモノです!




これは銀座の「ペンクラスター」から頂きました!これに出会うまでは「柔らかい」ペンは「太字」で低筆圧で書くのが良い!と信じ込んでいたのですが、これと出会ってから考えが変わりました!「柔らかい」ペンは「細字」で有る程度筆圧を掛ける方が「柔らかさ」を充分に堪能出来るのだと!実際このペリカンで書くとかなり強く「柔らかさ」感じる事が出来ます!シャッキリとした「柔らかさ」と言えばいいのでしょうか?これに似たペン先は未だ会った事がありません!




しかし何故に「現行品」のペリカンと「ヴィンテージ」のペリカンはこうも違うんでしょうか?それは当然、時代背景が違いますし高筆圧の筆記に慣れた現代の利用者に合わすとなると当然ペン先は硬くて丈夫なのが多くなるのは必然だと思います。Shenさんだって「万年筆は柔らかいのが一番!」などと言っても普段(仕事)はやはりM805やパイロットの出番は多いです!




しかし、仕事が終わって1日を振り返って日記を書く、疎遠になってる友人に手紙を書く、なんてシュチュエーションではやはり「柔らかい」万年筆の方がしっくり来るのではないか?とShenさんは思います!そんな「書くこと」に「愉しさ」を求めたいと思ってます!この「愉しさ」を求める為にこれからもShenさんは頑張って万年筆を求めたいと思っています!(バカですね!)


2009年2月3日火曜日

パイロット カスタム742 フォルカン


Shenさんは一度使ってみたかったんです!

「ペン先が、ちょ〜柔らかい万年筆が欲しい!」



国 産万年筆の現行品の中で最も柔らかいと言われるのパイロットのフォルカン!いずれは欲しい(というか1回書いてみたい!)と思ってました!しかしこのペン 先の万年筆を所有しておられる人は、いつもお邪魔している神戸元町のPen and message.でもお見かけしませんでした!こうなると自分で身銭切って行くしかないのか〜と悶々と考えて眠れぬ夜を幾夜過ごしたことか……しかし中々 決断出来なかったのです……



いつものようにPen and message.にて吉宗さんとスタッフのK女史と交えて、万年筆談義に花を咲かせてる最中にふと、「吉宗さ〜ん!多分無理だと思いますけど〜フォルカン のペン先って黒軸にしか付かんでしょ?これ赤軸に付いたらええな〜と思うんやけど無理やんね〜?付いたら買うんやけどな〜」フォルカン購入に踏み切れない 想いを断ち切ろうと無茶を言ってみたんです(吉宗さん、ごめんなさい!)




そしたら吉宗さんは「軸だけ買って、自分でペン先付け替えたら?743と742、どっちのフォルカン?」




っ て、ちょっと困った顔しながらあっさり!えっ!!それじゃ買わない理由が無くなってしまったじゃないですか!!しかも742と743のどちらといきなり言 われても(汗)でも、確かフォルカンは742の方がペン先が小さい分筆圧が掛けやすく、その分柔らかく感じるって言うぞ……「そんじゃ742、頼んどいて 下さい!」なんて短絡的なShenさんでしょう(笑)




そ して2〜3日してPen and message.に742フォルカンが到着!連絡を受けてそそくさと元町へ向かい(みずうみのほとりからおよそ2時間ほど電車でかかるのですが…)そして 対面です!まず紙の上にペン先を乗せると、ペンに僅か力を入れただけで切り割りが開いてしまうほどの柔らかさ!なんじゃこりゃ?これはすごい!吉宗さんは 「すごいでしょ!ギリギリまで柔らかさを追求した調整になってますよ〜!」と教えてくれます!「コントロールするの、めちゃめちゃムズカシイ!」「でもこ れ横書きするより縦書きしたほうが似合ってるかも知れんな〜」などと考えながら今でも使いこなせずにいます!




ただ一つ問題が…これ使ってしまうと、ほかの柔らかい万年筆が「硬く」なってしまう事です(笑)フォルカン恐るべしですね!



2009年2月1日日曜日

パイロット カスタム823プランジャー コース

Shenさんはこの音が好きです!

「吸入機構のめずらしい万年筆が欲しい!」


それは静岡県の三島市で会社の1泊研修があった時のお話です……会社の研修が東日本で行われる事は少なく、数年に1度の割合なんです!泊まりがけの研修だったのですが、次の日は朝解散でみずうみのほとりに帰るだけ!これはついでに東京大井町のフルハルターさんに行ってこよう!以前から欲しかったアウロラ88の金キャップを買おう!と意気込んで行ったんです!




品川で降りて京浜東北線(でしたっけ?)大井町へ!この時行くのは2回目だったんですが、Shenさんは一度行った所なら道に迷う事は無いんです!ほかの事はすべてダメダメ人間なShenさんですがこれだけは唯一褒められる所です(笑)!ちょうどお昼を少し過ぎた頃でした!万年筆の聖地フルハルターさんに到着いたしました!




「こんにちわ〜〜〜」と大声で叫びます!すると奥から「は〜い」と森山さんの声が!早速「アウロラ88が欲しいのですが、ありますか?」「今は書ける奴は無いんですよ〜」えっ???それは困ったぞ!アウロラ88購入計画があっちゅう間に頓挫してしまったじゃないですか!電話して確認しときゃ良かった……




「じゃあイイです。ありがとうございました!」って帰る訳にはいきません!何せはるばる三島から東京まで出てきた訳ですから手ぶらで帰るなんて持っての外!そこで「何かありませんか?」と聞いてみると「何かと言われてもありませんね〜」とちょっとイジワルな森山さん(笑)!そこでまた頭をひねくり回して、そういえば某ブログにパイロット823プランジャーのコースを極細に研いでもらったって話が出てたぞ?




「パイロットの823はありますか?」「試筆用がありますよ!」と奥から持ってきて下さいました!これが自分とパイロットカスタム823との初邂逅でした!さっそく書かせて頂くとコースなのにそんなに太く感じる事なくインクは潤沢に供給されていて書いてて気持ちの良い万年筆だったのです!「これ柔らかいですよね?」とShenさん!「柔らかいとか言った感覚は人によって違いますからね!僕はこれは普通に感じますね!」と森山さん!なるほどそういうもんかも知れんな〜




「じゃあ、これください!軸色は茶色の奴で!ペン先はコースで御願いします!」しかし森山さんが仰るには「今茶色の軸はメーカーに発注してる所なんでしばらく時間がかかりますよ?」との事!しかしフルハルターに行って万年筆をその場で持って帰えれるなんてShenさんは思ってませんでしたから、「イイですよ!時間かかっても構わないんで宜しくお願いします!」





それから支払いを済ませ外に出ました!所要時間は20分ほど!このお店は時間は短いけど万年筆濃度が高い!などと訳の分からない事を思いながら大井町を後にしました……




……1週間ほど後、みずうみのほとりに小さな小包が!「あれ?フルハルターってあるぞ?確か時間かかるって行ってたのにな〜まあ早く来たのは良い事だ!」と一人納得しながら開封すると落ち着いた色合いの茶色の軸が!インクは何にするかな〜と思っていたのですが、その頃パイロットの色雫インクが好きだったので「月夜」を入れる事に!プランジャー式の万年筆は初めてだったので取説見ながら恐る恐る挑戦してみる事に。ペン先をインク瓶に付けて、ちょっとづつ尾軸を押して行くと……「ジュポ!」っと音がしてみるみるインクが入ってくるじゃありませんか!この音好きです!そして書き味はこの前試筆させて頂いたものよりもさらに滑らかでイイです!Shenさん用にカスタマイズされているので当然ですが……




吸入する時の「ジュポ!」って音が聞きたいのですが、インクの容量がかなりあるので、なかなかインクが無くならないので未だ3回しか聞いてません!良いのやら悪いのやら……(笑)!